~静岡県 大山さんより~
友人がヘルパー2級を取った時に、「介護の仕事って重労働で大変みたいだからやめた方がいいよ。」と言ったことがきっかけかもしれません。
その大切な友人が急逝し、私には彼女の意欲を妨げるようなことを言ってしまったという後悔の想いが、ずっと残っていたのだと思います。
本当はどんな仕事なのかな?と思い、ヘルパー2級を取ったのが始まりです。
私には特に印象に残る支援があります。
ターミナル支援で、最期を看取らせていただいたケースです。
体力が衰え、発声することができなくなってきても、支援が終わると手を合わせて「ありがとう」とヘルパーに口を動かしてお礼を言って下さる、とても律儀なお人柄が分かる方でした。
力弱くなった体でもいつも体位交換に協力してくださいました。
いつも通り朝の支援で排泄介助から全身清拭、更衣などの整容が終わり、ご挨拶して退室する間際に「寒くないですか?」と尋ねると、うなづいて応えて下さったすぐ後、静かに息を引き取られました。
私たちヘルパーが丁寧に支援させていただいたことが通じたような瞬間でした。
ホームヘルパーの仕事場に同じ環境は一つとしてありません。
生活を支援することから、気持ちに寄り添う安楽な最期を迎えていただくためのお手伝いをするというように、本当に様々です。
日々変化を感じながら仕事に携わることができること。それが大きな魅力だと感じています。