ホームヘルパーってどんな仕事

 ホームヘルパーは、在宅の高齢者や障害者宅を訪問して、介護サービスや家事援助サービスを提供するホームヘルプ事業の第一線の職種です。介護サービスとは食事や入浴、排泄、衣服の着脱や移動などの支援です。家事援助サービスとは、調理、洗濯、掃除、買物などの援助や代行です。利用者本人や家族への精神的ケアを行うほか、家族に介護の技術的な指導を行うことも大切な仕事となっています。

 在宅生活の支援は、さまざまな専門職や機関によるサービスを組み合わせて行われます。そこでホームヘルパーも単に自分に与えられた仕事を行うだけでなく、他職種の業務や各種の制度についての基本的知識や連絡、調整能力も求められるようになってきています。

 なお、ホームヘルパーの介護保険制度における正式な名称は「訪問介護員」(障害者分野の支援費制度では「居宅介護従業者」)、ホームヘルプ事業は「訪問介護事業」(障害者自立支援法では「居宅介護事業」)ですが、通称のホームヘルパー、ホームヘルプ事業の方が定着しています。

 ホームヘルプ事業は、要支援・要介護者(要介護認定で要支援・要介護と認定された人)については介護保険制度で、その他は市町村からの委託で運営されています。

 介護保険制度のホームヘルプ事業を実施している法人はさまざまで、従来から中心的に担ってきた市町村社会福祉協議会、その他の社会福祉法人に加え、医療法人、営利法人、生協、農協、NPOなどがあります。

勤務形態

 ホームヘルパーとして働いている人のうち、非常勤職員が8割となっており、他の福祉関係の職場と大きく異なります(他職場は非常勤職員は3割程度)。このことはホームヘルパーの業務内容によっていますが、一方で働く側も、「扶養家族の範囲内で働きたい」というニーズをもっている人も少なくありません。

 利用者の生活に合わせて、支援するというかたちが基本であるため、業務時間も広がり、24時間体制で実施しているところもあります。したがって、非常勤職員の場合、勤務時間が固まって組まれるとは限らず、月曜日に2時間、水曜日に午前1時間、午後30分というようなかたちになることもあります。